色彩あふれる“サイバーな”世界とは? MAD DOG JONESの世界初個展「AFTERL-IFE」をチェック

日本のアニメ文化やSF映画からインスピレーションを受けたカナダ人のアーティスト、MAD DOG JONES。現在渋谷のDIESEL ART GALLERYで開催されている、その世界初個展「AFTERL-IFE」の様子を、レポートで紹介する。

 

MAD DOG JONES

 2017年より、Instagramを通して作品を発表してきたカナダ人のアーティスト、MAD DOG JONES。その世界初個展「AFTERL-IFE」が、渋谷のDIESEL ART GALLERYで11月14日まで開催されている。

展示風景

 本展では、『AKIRA』や『ブレードランナー』など、サイバーパンク様式のSF映画やアニメを思わせる20点の作品を展示。約半年前から準備してきた本展の開催について、MAD DOG JONESはこう語っている。「すばらしいです。(個展の開催には)多くの人々が必要であり、私を助けてくれた人々に感謝します」。

展示風景

 カナダの小さな町で育ったMAD DOG JONESは、あらゆる種類のアニメ文化に興味があるという。「インターネットがまだ存在しなかった若い頃は、『もののけ姫』や『AKIRA』など、主流なものしか手に入りませんでしたが、その後、『らんま1/2』や『強殖装甲ガイバー』など、より奇抜な作品を見つけ、すべてのアニメが好きになりました」。

展示風景

 日本の町並みや日本語の文字などのモチーフを作品に大量に使用するMAD DOG JONESだが、いままで日本に住んだことはない。「旅行で来日したときにたくさん写真を撮って、そこから参考資料を得ました。日本は、自然に美的感覚を引きつける場所であり、そこには、意図が感じられます。家から出すゴミ箱の置き方も、気をつけているようです。そのようなことに気になるのです」。

展示風景

 デジタルカメラで撮った参考写真を、iPadや、「Photoshop」「Lightroom」「Procreate」などのソフトウェアを利用し、コラージュ、着色、イラストなどを仕上げる。それを通し、同じ作品に複数の世界が生まれる。「ふたつの世界が平行しているようです。異なる時間や場所で起こったこと(撮影した写真)を重ねることで、ひとつの新しい世界になります。それは、本展のアイデアであり、普段の生活で見られない、複数のタイムラインのアート体験です」。

 また、MAD DOG JONESは本展にあわせて、インスタレーションの新作も発表。その色彩があふれる世界を会場で体験してほしい。

展示風景

編集部

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