400年の歴史を持つ旧山陽道の宿場町で、2018年に日本初の「アルベルゴ・ディフーゾ(分散型ホテル)タウン」として認定された岡山県小田郡矢掛町。ここに、「仕事」も「余暇」も充実させる「ワーケーションリゾート・備中矢掛」が誕生する。
「ワーケーションリゾート・備中矢掛」では、「江戸の宿場町、矢掛で現代アートに出会う」をテーマに、矢掛町のシンボルである旧矢掛本陣石井家住宅をはじめとする旧山陽道の各所に現代美術作品を展示する「宿場町現代アート回廊」が2021年1月8日〜17日に開催。加えて、会期中のナイトタイムにはスペシャルなイベント、デイタイムには矢掛の個性を惹き立たせるアクティビティが実施される。
会場のひとつである旧矢掛本陣石井家住宅では、宮永愛子と中川裕貴+米子匡司の作品を紹介。ナフタリンにオブジェとともに時間を閉じ込め、作品として昇華してきた宮永は、江戸時代に使われていた蔵で物質や時間の記憶をふたたび可視化させる作品を展示。いっぽうで、インスタレーション展示とライブ・パフォーマンスを行う中川は、物理的な距離感や時間軸を超えたパフォーマンスで新たな「出会い」をつくりだす。
また、旧矢掛本陣石井家住宅に隣接する矢掛屋INN AND SUITESでは、映像と光のインスタレーションを立ち上げてきた前谷康太郎がインスタレーション作品を、織物の糸を解きほぐして刺繍を施す手法で作品を発表してきた手塚愛子が、宿場町の面影が残されている矢掛の記憶を脱再構築する作品を展示する。
石彫・雪彫を中心に国内外で彫刻家として活動する松村晃泰は、やかげ町家交流館で体験型の彫刻作品を展示。哲学などに関する文献を参照しながらオリジナルの戯曲を書き上演作品をつくる小田尚稔は、あかつきの蔵で矢掛の江戸情緒ある建築や市井の生活空間を反映した小作品を滞在制作し、参加者とともに上演するワークショップを開催する。
また、会期中のナイトタイムには、あかつきの蔵を会場に「宿場町ほろ酔いナイトイベント」が開催。会場では三瀬夏之介、佐藤朋子、龍崎翔子をゲストに迎えるトークショーや朗読パフォーマンスに参加しながら、原材料にこだわった2種類の地元のお酒を味わうことができる。会期中はライトアップも行われ、宿場町の一角に彩りを添える。
なおデイタイムには、国の重要無形民俗文化財にも指定されている備中神楽面の絵付けを体験や、矢掛の歴史や文化、隠れ観光スポットなどを案内する観光ガイド、矢掛町商店街の人々とともに和服を装うサンデー和装ウェルカムデーなども実施される。
400年以上の歴史を持ち、江戸宿場町の町並みを色濃く残す矢掛町。そこで現代アートや地元の歴史に着目した様々なイベントを体験する機会をお見逃しなく。