FabCafe Globalと株式会社ロフトワークが2012年にスタートしたグローバルアワード「YouFab Global Creative Awards 2020」(通称「YouFab」)が、2020年10月31日まで世界中のクリエイターに向けて作品募集を行っている。
同アワードは、「常識に挑む。常識に抗する。常識をHackする。」というスピリットをもとに、その先にある新たな問いを世に発信するクリエイターを発掘し、クリエイターと社会が出会うネットワークを育くむことを目的とするもの。昨年は43ヶ国から285の作品が集まり、環境、社会、経済、政治など、現在私たちの世界で実際に起きている要素とクリエイティビティが交差する作品に注目が集まった。
新型コロナウイルス感染症の影響で都市封鎖やソーシャルディスタンスを全世界が同時に経験し、社会の仕組みやライフスタイルが大きく変化しているなか、今年のアワードでは「Contactless(by default)」をテーマに設定。「Contactless = 非接触」が前提となった世界で、私たちの社会に人間性、身体性、あるいは「リアルな体験」をどのように設計・デザインしうるのか、という問いに応答する作品を世界中から募集している。
作品のカテゴリーやジャンルは自由。個人、グループ、企業など様々な形態の制作チームから応募可能で、現在進行中の作品やプロトタイプ、あるいはすでに公開済みの作品など、応募作品の形態も自由だ。
賞は「グランプリ」「準グランプリ」「学生部門賞」「特別賞」の4種類が設立され、それぞれ1点の作品が選出。賞金は500ドル〜2000ドル(約5万〜21万円)で、グランプリと準グランプリの受賞者には名和晃平/SANDWITCHによるトロフィーも授与される。
また特別賞として、今年はJR東日本主催の「NewHere賞」を新設し、コロナ以降の移動することへの価値や可能性を問い直すアイデアを募集。そのほか、入賞としてのファイナリストの作品も複数点選出され、受賞者には賞状が与えられる予定だ。
なお、今年の審査員長には編集者の若林恵を迎え、審査員は DJ・アクティビストのカンピレ・バハナ、ファッションデザイナーのスティーブ・ティドボール、文化人類学者の小川さやかが務める。時代の先をみつめる世界中のクリエーターからどのようなアイデアが生まれるのか、期待したい。