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シンガポールで東南アジア最大級のアートフェアが開幕。初回の「ART SG」にマーケットの反応は?

東南アジア最大級のアートフェア、初回のART SGがシンガポールのマリーナベイ・サンズ エキスポ&コンベンションセンターで開幕。160以上のギャラリーが集まったこのフェアに対し、マーケットはどのような反応を見せたのだろうか?

文=王崇橋(ウェブ版「美術手帖」編集部)

展示風景より、neugerriemschneiderのブース

 シンガポールといえば、そのランドマークであるマーライオンやインフィニティプール、アジアの狂気なほど大富豪を描いた映画『クレイジー・リッチ!』(2018)のロケ地を思い浮かべる人は多いだろう。

 シンガポールは長い間、多くのグローバル企業や金融機関のアジア太平洋地域本部が置かれた場所であり、数多くの海外駐在員が滞在している。また、中国政府が香港で施行した国家安全維持法やコロナ禍以来、中国本土と香港で長く続いていた厳しい入国検疫政策の影響により、中華圏から富裕層もシンガポールに拠点を移している。

 1月12日にシンガポールのマリーナベイ・サンズ エキスポ&コンベンションセンターで開幕した新しい国際的アートフェア「ART SG」の共同設立者であるマグナス・レンフリューが、事前のインタビューで「アートマーケットはお金の流れに従う傾向がある」と話したように、シンガポールにますます多くの資金が流れてきているいま、大規模な国際的アートフェアが立ち上がるのは自然の流れだ。

展示風景より、手前は陸揚の作品
展示風景より、Eric Firestone Galleryのブース

 東南アジア最大規模を誇る初回のART SGは、エキスポ&コンベンションセンターの2フロアにわたり開催されており、35の国・地域から160以上のギャラリーが参加している。なかでは、ガゴシアンやペース、デイヴィッド・ツヴィルナーなどのメガギャラリーはもちろん、アジアやヨーロッパのトップギャラリーも名を連ねている。

 しかし、シンガポールや東南アジアのアートマーケットの規模やコレクターの数は、160を超える国際的なギャラリーの期待に応えられるのだろうか?

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