「ジャポニスム 2018:響きあう魂」は、日仏友好160周年に当たる2018年に、日本とフランス両国が提携して開催する複合型文化芸術イベント。2016年5月に、安倍晋三総理大臣とフランスのフランソワ・オランド大統領(当時)の合意により、開催が決定したものだ。
19世紀のフランスで、浮世絵に代表される日本文化への関心の高まりから生まれたムーブメントである「ジャポニスム」の名を冠した本イベント。記者発表会に登壇した国際交流基金理事長の安藤裕康は、「19世紀の『ジャポニスム』は、日本からの一方通行の性格が強かったが、今回は双方向の交流により両国で新しいものをつくっていく機会にしたい」と語る。
2018年7月〜19年2月までの開催期間中、「展覧会」「舞台公演」「映像」「生活文化」の4つのカテゴリーで、日本の伝統芸能から現代美術、ポップカルチャーまでを紹介する50を超えるプログラムが行われ、ポンピドゥ・センター、パレ・ド・トーキョー、ギメ東洋美術館など、パリ市内の20以上の美術館や劇場などが会場となる。
「展覧会」セクションでは、ヨーロッパで初めて伊藤若冲の作品を本格的に紹介する「若冲―《動植綵絵》を中心に」展(《動植綵絵》30幅を《釈迦三尊像》とともに展示)や、現在国立新美術館(東京)で開催中の展覧会を再構成する「安藤忠雄展」、来年日本でも開催が決定している「藤田嗣治展」、あるいは日本のマンガ・アニメ・ゲーム・特撮作品を「東京」のイメージとともに展示する「キャラクターvs.都市:虚構×現実」展などをラインナップ。また、開催期間を通して、ルーヴル美術館のピラミッド内にて、名和晃平が大型彫刻作品を展示するなど、かつてない規模で日本の美術を展開する。
また、舞台公演では狂言師の野村万作、萬斎、裕基の3世代が共演し、杉本博司が舞台演出を行う「ディヴァイン・ダンス 三番叟」や、チェルフィッチュ主宰の岡田利規による『三月の5日間』をリクリエイトトした「現代演劇シリーズー岡田利規演出『三月の5日間』リクリエーション、『欲望の輪郭(仮)』」などがラインナップされている。