銀座の中央通り沿いに開業する「GINZA SIX」は、延床面積約14万8700平方メートル、商業施設面積は銀座最大となる約4万7000平方メートルの巨大建築だ。基本設計と外観デザインは東京国立博物館法隆寺宝物館をはじめ、ニューヨーク近代美術館新館、豊田市美術館、京都国立博物館平成知新館など、数々の美術館建築でも知られる谷口吉生が担当。ファサードは日本の美を意識した「ひさし」と「のれん」をイメージしたデザインとなる。またロゴはグラフィック・デザイナーの原研哉が手がけている。
では館内を見ていこう。施設の中心部にある巨大な吹き抜けは、森美術館館長・南條史生が監修し、現代美術の巨大な展示空間(不定期で入れ替え)となる。オープニング展示を飾るのは、文化勲章を受章し、ますます輝きを見せる草間彌生のインスタレーションだ。また、2か所にある高さ約12mの壁面(リビングウォール)には、対となる2つの作品を展示。一つは、植物学者兼アーティストのパトリック・ブランによる、日本に生息する固有種の植物を織り交ぜた作品で、もう一方は、プログラミングによって24時間365日変化し続ける映像作品を、チームラボが手がける。
代官山や湘南に店舗を展開する蔦屋書店は、世界のアートと日本文化が交差する銀座 蔦屋書店をオープン。研ぎ澄まされた日本文化と最先端のクリエイション、世界のアートをテーマに、本やモノやコトを取り揃え、アートとともに暮らすライフスタイルを提案するという。また、店舗中央にはそびえる書架に囲まれた吹き抜け空間があり、そこを会場としたイベントも多数行う。銀座 蔦屋書店では現在オープニングスタッフを募集中(11月に説明会開催。詳細はこちら)。
このほか、上顧客のための特別なラウンジ「LOUNGE SIX(ラウンジ シックス)」の空間デザインを新素材研究所の杉本博司と榊田倫之が手掛けるなど、「アートの拠点」と呼びうる要素が数多く詰まっている「GINZA SIX」。その開業はギャラリーが多く集まる銀座エリアに大きなインパクトを与えそうだ。