そこはかとなく漂う死の気配。野村佐紀子の新作写真集『春の運命』

静謐なヌード写真で知られる写真家の野村佐紀子。2020年11月に発表された新作写真集『春の運命』は、祖母の死をきっかけに、亡くなった友人たちへの追慕の気持ちをまとめたものだという。

野村佐紀子『春の運命』より (C)Sakiko Nomura, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

 主に男性のヌード写真を手がける野村佐紀子が、新作写真集『春の運命』(Akio Nagasawa Publishing)を発表。本書は、祖母の死をきっかけに、亡くなった友人たちへの追慕の気持ちをまとめたもの。ブックデザインは経本仕立てとなっている。

 野村は1967年山口県下関市生まれ。九州産業大学芸術学部写真学科を卒業後、91年より荒木経惟に師事。93年に初の個展「針のない時計」を開催して以降、国内外で精力的に作品展示を行っている。

野村佐紀子『春の運命』より ©︎ Sakiko Nomura, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery
野村佐紀子『春の運命』より ©︎ Sakiko Nomura, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

 2019年から20年にかけては、愛知県の碧南市藤井達吉現代美術館で、自身初となる公立美術館での個展「“GO WEST”」を開催。15年には、フランスで開催された日本人アーティスト8名によるグループ展「Another Language」(アルル国際写真フェスティバル)に参加し、国際的な注目を集めた。

 本書はサインとナンバー入りの限定版を850部用意。Akio Nagasawa Publishingの公式オンラインストアから購入可能だ。 

野村佐紀子『春の運命』より ©︎ Sakiko Nomura, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

編集部

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