東京・神宮前にある浮世絵を専門とする美術館・太田記念美術館が、展覧会をnoteで配信するという新たな挑戦をスタートさせた。
同館は1月28日まで江戸時代の男性の装いに焦点を当てた「和装男子ー江戸の粋と色気」展を開催中だが、緊急事態宣言が発出されたことで来館できない鑑賞者がいると判断。オンラインでの展示公開へと踏み切った。
noteで掲載中のオンライン展示では、「和装男子ー江戸の粋と色気」の出品作全67点の作品画像を掲載。また展示室と同様に、作品解説も読むことができる。6作品までは無料エリアで閲覧可能だが、それ以降は実際の美術館の入館料と同額の800円で購入する必要がある。
太田記念美術館によると、同館では新型コロナウイルスの影響で20年度の入館者数が昨年度比で7割減。「今後の活動を続けていくためにも、オンライン展覧会をご覧いただくという形で、ぜひともご支援ください」と訴える。
また、同館ではこのオンライン展覧会が好評の場合、今後もオンラインでの展覧会開催を模索する姿勢も明らかにしている。
国内美術館ではデジタルコンテンツを有料で配信する例は少ないが、森美術館が「MAMデジタル・プレミアム」をスタートさせるなど、ウィズ/アフターコロナ時代の新たな展覧会のあり方のひとつとして、有料配信は注目を集めつつある。