中谷芙二子《霧の彫刻》を常設。長野県信濃美術館が「長野県立美術館」として2021年4月に開館へ

現在改築工事のため休館している長野県信濃美術館。同館が新たに「長野県立美術館」として、2021年4月10日に開館する。

長野県立美術館

 現在改築工事のため休館している長野県信濃美術館。同館が建物・名称ともに一新し、「長野県立美術館」として2021年4月10日に開館する。

 長野県唯一の県立美術館である同館は、隣接する善光寺から城山公園、美術館、神社までなだらかにつながる地形が特徴。大自然に囲まれた「ランドスケープ・ミュージアム」として、「人と自然」を基本テーマに収集・展示を行う。また絵画・彫刻だけでなく、写真やビデオ、アニメーションなど現代美術も積極的に取り上げていくという。

 リニューアル後の新美術館では地下1階から地上3階、のべ1万平米にスペースを拡充し、いままでなかった常設展示室を開設。国宝・重要文化財の展示や、全国規模の巡回展を開催する。また、館内には周囲の山々を見渡せる屋上広場のほか、チケットレスで自由に入れる無料ゾーンを多く設けている。

 そして新美術館と東山魁夷館のあいだの水盤周辺には、アーティスト・中谷芙二子による《霧の彫刻》を常設。周囲に広がる霧を用いた作品は、「ランドスケープ・ミュージアム」という基本コンセプトのシンボル的な存在となる。

 加えて館内には、幅広い層が利用できるアート・ライブラリーも新設。レストランは、和を基調とした演出を取り入れながら、イタリアンやフレンチのメニューで構成する文化融合型のハイカジュアルレストランをイメージ。ミュージアムショップも新たなコンセプトで開業する。

 また、この開館に合わせてスタッフユニフォームもデザインを一新。新ユニフォームは長野県出身であるMame Kurogouchiのデザイナー・黒河内真衣子が担当した。スタッフユニフォームの発表は、21年1月を予定している。

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