2020.3.3

一時避難場所認知のために。しりあがり寿や河村康輔が参加する「シブヤ・アロープロジェクト」とは?

渋谷区が2017年から進めてきた「シブヤ・アロープロジェクト」の作品第一弾が完成した。一時避難場所の認知向上を目的としたこのプロジェクトの内容とは?

しりあがり寿による「シブヤ・アロープロジェクト」の壁画
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 再開発が進み、ますます多くの人々が集まる東京・渋谷。ここで、渋谷区の一時避難場所(青山学院大学、 代々木公園)の位置を外国人を含めた多くの来街者に認知させることを目的とした「シブヤ・アロープロジェクト」が進んでいる。

しりあがり寿による「シブヤ・アロープロジェクト」の壁画

 「シブヤ・アロープロジェクト」では、災害発生時だけでなく、日常的に人々の注目を集めるような「矢印サイン」を区内の必要な場所に設置。一時避難場所への誘導を支援するもので、矢印は一時避難場所である青山学院大学もしくは代々木公園の方向を指している。

河村康輔と伊藤桂司による「シブヤ・アロープロジェクト」の壁画

 この背景にあるのは、2020年を機にさらに増大が予想される来街者への帰宅困難者対策だ。渋谷区では、災害時に帰宅困難者支援(受入)施設が開設されるまでの間、 来街者が安全に留まれる一時退避場所を定めている。今回の「シブヤ・アロープロジェクト」は、その一時退避場所の認知のきっかけとなることを目指しており、有事の際には避難誘導の一助となることが期待されている。

 「シブヤ・アロープロジェクト」の第1弾作品となるのは、ミック・イタヤ、しりあがり寿、伊藤桂司、小町渉、河村康輔、植田工の6作家による矢印をモチーフにした作品だ。渋谷に出かける際にはチェックしてみてほしい。

ミック・イタヤによる「シブヤ・アロープロジェクト」の壁画