住民が違和感と不快感示す。「Reborn-Art Festival 2019」で青葉市子の作品《時報》が展示見直しへ

宮城県石巻市を中心に開催されている「Reborn-Art Festival 2019」において、青葉市子の作品《時報》が展示見直しとなったことが発表された。住民からの違和感と不快感を示す声に対応したかたちだ。

 

会場の一部である鮎川エリア

 8月3日に開幕した「Reborn-Art Festival 2019」で、展示作品のひとつが展示見直しとなることが発表された。

 「Reborn-Art Festival 2019」は、宮城県石巻市を中心に、7組のキュレーターが7つの地域をそれぞれキュレーションする芸術祭。今年で2回目の開催となる。

 このうち、島袋道浩がキュレーションした青葉市子の作品《時報》が、住民からの声を受けて展示見直しとなった。

 同作は、石巻市の時報を、いままでと同じ楽曲を用いながら、青葉自身の声を使って録音制作したものに変えるというもの。同芸術祭は「より豊かな音の響きが街の風景に新たな彩りとして溶け込んでいくことを想定して作品として」本作を設置したが、「会期が始まってから数日間で、日常的に使われていた時報と音色等が異なることで違和感や不快感を感じるなど、時報を元に戻してほしいというご意見をいただくようになりました」という。

 これを受けて、作家とキュレーター、実行委員会が検討を進め、8月13日夕方より時報をもとに戻すことを決定。作品としての《時報》は「展示中止」ではなく、より良い表現の方法を検討していくという。

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