オランダの中世・ルネサンス期から現代までの作品が揃う世界屈指の美術館であるアムステルダム国立美術館。世界最大規模のレンブラントコレクションでも広く知られる同館で、「All the Rembrandts(レンブラントのすべて)」と題した展覧会が開幕した。
「All the Rembrandts」は、レンブラントの没後350年を記念し、アムステルダム国立美術館が所蔵するレンブラント作品400点を一挙に展示するという試み。同館はレンブラントの油彩画所蔵点数で世界一を誇っており、本展では全22点の油彩画を史上初めて一堂に展示。この中にはもちろん、レンブラントの代表作である《夜警》(1642)も含まれている。なお《夜警》は本展終了後の2019年7月より修復期間に入るため、本展が修復前の状態を見ることができる最後の機会となる。
加えて本展では60点の素描、300点以上の版画も同時に展示。同館によると、版画作品は非常に脆いため通常は展示されておらず、この機会は稀であるという。
展覧会は、レンブラントの若かりし頃、そして自画像にフォーカスした第1章と、レンブラントを取り巻く人々をテーマにした第2章、そして「ストーリーテラー」としてのレンブラントの姿を紐解く最終章で構成。3つのセクションを通して、レンブラントの人生を通覧する。
なお同館では2019年をレンブラント・イヤーとしており、本展の後はレンブラントにインスパイアされた作品を広く一般から募集して展示する「Long Live Rembrandt」(7月15日〜9月15日)を開催予定となっている。