2018.12.19

マース・カニングハムの100の演目をライブ配信で。75名によるパフォーマンス・イベントが3都市で開催

振付師、舞踊家のマース・カニングハムの生誕100年を記念し、ロンドン、ニューヨーク、ロサンゼルスの3都市でパフォーマンスが行われる。75名のダンサーが参加するこのイベントの開催日は、カニングハムの誕生日である2019年4月16日。

マース・カニングハム 出典=ウィキメディア・コモンズ

 マース・カニングハム(1919〜2009)はアメリカに生まれ、8歳からダンスを開始。39年にマーサ・グラハムと出会ったことをきっかけに、グラハム舞踊団に入団し、ソリストとして活動した。

 その後、大学時代に知り合ったジョン・ケージとの本格的な協働をスタートし、舞踊と音楽で「同じ時間を共有しつつ、別の行為として提示すること」を模索。ロバート・ラウシェンバーグやアンディ・ウォーホルらとコラボレーションを行うほか、97年にはコム・デ・ギャルソンの川久保玲に衣装と美術を依頼した作品を発表。また、サイコロの目やコインの表裏による「偶然性」で構成や動きを決める、あるいは振り付けにコンピューターの3次元ソフトを用いるなど独創的な手法を取り入れた。

 2019年は、そんなカニングハムの生誕100年にあたる年であることを記念し、誕生日の4月16日にイベント「Night of 100 Solos: A Centennial Event」が行われる。このイベントでは、53年から2009年までにカニングハムが発表したソロの100演目を、ロンドンのバービカン・センター 、ニューヨークのブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック、ロサンゼルスのセンター・フォー・ジ・アートパフォーマンスの3拠点で上演する。

 各都市25名が同一の100演目をパフォーマンスするため、すべての演目を合わせると300作品。参加ダンサーは20代前半から60年代後半まで、幅広い顔ぶれとなっているのも特徴だ。

 なお本イベントは、全世界に向けてリアルタイム配信もされる予定だという。