近年欧米では、美術館や劇場といった芸術団体が認知症当事者やその家族のためのプログラムや企画を実施。介護の現場でも、アートが認知症当事者の症状の緩和や生活の質を向上させることに注目が集まっているという。
そうした状況を受け10月8日、国立新美術館にて国際シンポジウム「アート、記憶、高齢化:アートを通した“認知症フリンドリー社会”の構築」が開催される。
このシンポジウムの参加者は、ピーター・ホワイトハウス(ケース・ウェスタン・リザーブ大学教授)、エイドリアン・ボーグ(オーストラリア国立美術館エデュケーター)、カレン・グレイ(英国ウスター大学研究員)、林容子(一般社団法人アーツアライブ代表理事)、ハーブ・フォンデビラ(青山学院大学助教)。「アートと認知症」という分野では先進国といえるアメリカ、イギリス、オーストラリアより、第一線で活動する研究者・実践者を迎え、国内外の先端事例を紹介する。
また、当日は体験談トークとして若年性認知症当事者の町田克信による講演も行われる。
芸術やアートの力は「認知症フレンドリー社会」の構築にどう寄与することができるのか? その実現に向けての課題について考える機会となるだろう。