2018.4.22

伊能忠敬の足取りをVRで追う。
東京国立博物館でVR作品『伊能忠敬の日本図』が再上映

東京国立博物館内のTNM&TOPPANミュージアムシアターで『伊能忠敬の日本図』が再上映される。伊能忠敬がどのように日本地図を作成したのか、その偉業をVR作品で学ぶことができる。

VR作品『伊能忠敬の日本図』 監修=東京国立博物館 制作=凸版印刷株式会社
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 東京・上野の国立博物館が凸版印刷の協力を経て設置している東京国立博物館・東洋館内のTNM&TOPPANミュージアムシアターにて、伊能忠敬没後200年を記念したVR作品『伊能忠敬の日本図』が、2018年4月25日から7月1日まで再上映される。

 『伊能忠敬の日本図』は、同館所蔵の「日本沿海輿地全図」の高精細VR映像を鑑賞しながら日本各地を巡るという内容。伊能忠敬を中心に、江戸幕府の事業として作成された「日本沿海輿地全図(伊能図)」は、科学的実測に基づく日本全土の地図で、1821年(文政4年)に完成したもの。縮尺が異なる「大図」「中図」「小図」のほか多くの種類があり、同館では現存する中でも、できばえが優れた副本である重要文化財「日本沿海輿地図(中図)」(縮尺21万6000分の1、全8枚)を所蔵している。

 『伊能忠敬の日本図』では同時に、56歳で地図制作を志してから17年間かけて日本各地を測量し、それまでより格段に精度の高い日本地図をつくった伊能忠敬の偉業を解説。また、伊能忠敬が日本地図をどのようにつくったのかを、バーチャル空間の中で実際に確かめながら学ぶことができる。

 上演終了後には、スクリーンに映し出された伊能図をバックに記念写真の撮影が可能。撮影した写真をSNSに投稿すると、ミュージアムシアター特製シールがプレゼントされる。

VR体験コーナー「歩け!伊能くん」

 そのほか、ミュージアムシアター前のエントランスにはVR体験コーナーが設置。地図上に立つキャラクターを操作して、自由に伊能図を鑑賞できます。日本中を一歩一歩進み、伊能図の世界を探検することができるという。

 なお、同館本館15室では、5月13日まで重要文化財「九州沿海図(大図)第六・第七」が展示されている。こちらも合わせて注目したい。