2018年4月2日、美術図書館連絡会(ALC: Art Libraries' Consortium)が「美術図書館横断検索」のリニューアルを発表。同日より使用が可能になっている。
美術図書館連絡会(ALC: Art Libraries' Consortium)は、美術分野における情報資源を共有し調査研究の推進を図ることを目的に結成された国内美術図書館のコンソーシアム。2018年3月31日現在、神奈川県立近代美術館 美術図書室、国立新美術館 アートライブラリー、国立西洋美術館 研究資料センター、東京国立近代美術館 アートライブラリ、工芸館図書閲覧室、フィルムセンター図書室、東京国立博物館 資料館、東京都江戸東京博物館 図書室、東京都現代美術館 美術図書室、東京都写真美術館 図書室、横浜美術館 美術情報センターの9館が加盟している。
システムやデザインが全面的に刷新されたこのリニューアル。美術図書館連絡会のブログによると、ブレインテック社のサイト構築・管理体制のもと、バックグラウンドにカーリル社の超高速横断検索API「カーリル Unitrad API」を採用したことで、従来に比べて高速かつ安定した横断検索が実現したという。なお、この技術が、美術という専門分野に特化した専門図書館間の連携に採用されるのは今回が初めてとのこと。
今回リニューアルされた点は、横断検索の高速化とデザインの変更のほか、全件検索に加えて美術図書館を特徴づける資料種別である「展覧会カタログ」などの切り口で検索対象を絞り込む「展覧会カタログ・図書」「雑誌」の画面の設置。また検索結果に対し、「タイトル」「著者名」「出版年」などの項目ごとに表示順を操作する機能や、検索結果に対し「展覧会カタログ」といったキーワードや所蔵館を切り口にした表示切替え機能も追加された。
研究者や学生はもちろん、美術に興味のある多くの人が利用する横断検索。美術図書室に特有の展覧会カタログや美術書、美術雑誌のスムーズな検索と調査が期待できる。