1990年代にヤング・ブリティッシュ・アーティスト(Young British Artists=YBAs)の筆頭格として鮮烈なデビューをかざり、以来世界のアートシーンで大きな影響力を持つダミアン・ハースト。昨年、ヴェネチアのパラッツォ・グラッシで行われた大規模個展「Treasures from the WRECK of the Unbelievable」では、2000年前にインド洋に沈んだ「アンビリーバブル号」の宝物をダミアンが海底から発掘し展示する、という壮大な「フェイクストーリー」が大きな話題を呼んだ。
そんなダミアンが今月、自らのInstagramアカウントで最新作を公開した。新作シリーズの名前は「Veil paintings」。ダミアンはこの作品の投稿において「私はいつも(ピエール)ボナールと彼の色づかいが大好きだった。この作品たちは巨大なボナールの抽象画のようだ」とコメント。自身、学生時代にパリのポンピドゥー・センターでボナールとウィレム・デ・クーニングの展覧会を見に行った過去に触れ、「2人のアーティストに私は強い衝撃を受けた」と語っている。
なお、本作は今年の3月1日から、ロサンゼルスのガゴシアンギャラリーで披露される予定となっている。