第16回写真「1_WALL」グランプリ・千賀健史が見せる新たなドキュメンタリーのかたち

ガーディアン・ガーデンで、第16回写真「1_WALL」グランプリを受賞した千賀健史の個展「Suppressed Voice」が開催される。会期は2018年1月30日〜2月16日。

千賀健史

 千賀健史(ちが・けんじ)は1982年滋賀県生まれ。大阪大学卒業後、ファッションフォトグラファーのアシスタントとして上京し、現在はドキュメンタリーによる作品制作に取り組んでいる。

千賀健史

 2017年に、インドの学歴社会やカースト問題に直面する少年たちの夢や希望を失ったときの選択や、生き続けることの可能性をテーマにした作品「Bird, Night, and then」で、第16回写真「1_WALL」グランプリを受賞した。

千賀健史

 「事実をただ写すことだけが問題に迫る手段ではない」と考える千賀は、架空の物語を織り交ぜながら事実を再構成するという独自の方法で写真を撮影。こうして撮られた作品は、審査員から「これまでのフォトジャーナリズムの方法論とは違う新しいドキュメンタリーのかたちの模索」と評価された。

 本展では、インドにおける児童労働をテーマに、働くことを余儀なくされた1人の少年が失踪してから発見されるまでを追った新シリーズを展示する。

千賀健史

編集部

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