日本では、移ろいゆく情景や様々な自然観など、自然の美しさを写しとった工芸が生活を彩ってきた。本展では自然をモチーフにしたもの、素材の中に自然の美しさを感じさせるものなど、自然を愛でる日本人の心が生み出した作品、約120点を紹介。板谷波山の《氷華彩磁唐花文花瓶》(1929頃)や、髙橋節郎や須田賢司らによる作品など、同館所蔵の近・現代の名品が並ぶ。
地水火風のテーマに分けた展示や、人間国宝をはじめとする巨匠たちの作品のコーナーなど、様々な趣向を凝らした展示を交え、自然の様々な魅力を扱う。
さらに、野外彫刻展や「陶の博物誌」シリーズの発表などで活動する陶芸家・杉浦康益によるインスタレーションも特別出展。直径80センチメートルを超える牡丹の花のオブジェを含む2点の大型の作品と、150点の小さなヒメシャラの作品によって、壁面を埋め尽くす。