近・現代の工芸を通して「自然を愛でる」日本人の心を紹介。陶芸家・杉浦康益のインスタレーションも

東京国立近代美術館工芸館で、自然を扱った近・現代の工芸を紹介する所蔵作品展「日本の工芸ー自然を愛でるー」が開催。会期は2017年12月1日〜2018年2月18日。

板谷波山 氷華彩磁唐花文花瓶 1929頃 個人蔵

 日本では、移ろいゆく情景や様々な自然観など、自然の美しさを写しとった工芸が生活を彩ってきた。本展では自然をモチーフにしたもの、素材の中に自然の美しさを感じさせるものなど、自然を愛でる日本人の心が生み出した作品、約120点を紹介。板谷波山の《氷華彩磁唐花文花瓶》(1929頃)や、髙橋節郎や須田賢司らによる作品など、同館所蔵の近・現代の名品が並ぶ。

髙橋節郎 森響 2002 東京国立近代美術館蔵

 地水火風のテーマに分けた展示や、人間国宝をはじめとする巨匠たちの作品のコーナーなど、様々な趣向を凝らした展示を交え、自然の様々な魅力を扱う。

杉浦康益 陶の博物誌ーボタンの花 2017 個人蔵

 さらに、野外彫刻展や「陶の博物誌」シリーズの発表などで活動する陶芸家・杉浦康益によるインスタレーションも特別出展。直径80センチメートルを超える牡丹の花のオブジェを含む2点の大型の作品と、150点の小さなヒメシャラの作品によって、壁面を埋め尽くす。

編集部

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