岡本太郎から山口勝弘、
そしてメディア・アートへ。受け継がれる新たな芸術への挑戦

川崎市岡本太郎美術館で、岡本太郎と交流のあった山口勝弘の作品を中心に、メディア・アート作品を紹介する展覧会が開催される。会期は11月3日〜2018年1月28日。

岡本太郎 森の掟 1950

 戦後日本の美術界に反発すると同時に、新しい芸術の展開を求める若い芸術家たちへの支援も惜しみなく行った岡本太郎。そんな岡本の精神を受け継ぎ、独自の表現を確立したアーティストのひとりに、山口勝弘がいる。山口は、「ビデオアート」や「環境芸術」などを通してアートとテクノロジー、そして社会との関わりを掘り下げ、メディア・アートという分野の確立に大きな役割を果たした。

山口勝弘 黒い太陽—岡本太郎に捧ぐ— 1996

 本展では、岡本太郎と山口勝弘、そして彼らの活動の先に開花したメディア・アートを担う現代のアーティスト10組の作品を紹介する。

 山口が岡本に捧げたオマージュ作品であるビデオ彫刻《黒い太陽—岡本太郎に捧ぐ—》(1996)をはじめ、P.I.C.S. TECHによる岡本の彫刻作品《樹人》へのプロジェクションマッピング、原田大三郎による岡本の作品をVRで体験できる作品《TARO360°》(2017)など、岡本の作品と現代のアーティストの多様なコラボレーションを見ることができる。

原田大三郎 TARO360° 2017

 また、山口が今年で芸術活動70年周年を迎えるのを記念し、岡本と出会った1948年からの活動をたどる「メディアオペラ」が上演されるなど、イベントやワークショップも多数開催される。

編集部

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