過去と向き合う若手アーティストたち。横浜市民ギャラリーにて
「新・今日の作家展 2017」を開催

横浜市民ギャラリーは、記憶や記録をテーマとして作品制作をしているアーティストを取り上げた「新・今日の作家展 2017」を開催する。

久保ガエタン 「僕の体が僕の実験室です。あるいはそれを地球偶然管理局と呼ぶ。」(2017)より展覧会風景 Courtesy of the artist and Kodama Gallery

 横浜市民ギャラリーでは「新・今日の作家展」シリーズ第二弾となる「新・今日の作家展 2017」を開催する。同シリーズでは、開館した1964年から2006年まで毎年開催していた企画展「今日の作家展」(2006〜15年はニューアート展、同NEXT展として開催)の理念を受け継ぎ16年から始動したもの。

 本展では、サブタイトルの「キオクのかたち/キロクのかたち」をテーマに、自己の外部にあるもの、過去の事物との接触を作品に取り入れた作家を紹介。

 久保ガエタンはフランス人の母を持つ若手アーティストだ。1988年生まれ、2013年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程先端芸術表現専攻修了。ものごとの裏に隠れているもの、オカルトと呼ばれる異端の現象・思想を起点としたインスタレーション作品を制作してきた。

 本展では、久保自身のルーツを辿り、先祖やその根源を考察した作品が展示される。

 このほか、2011年から東北を拠点とするアートユニット・小森はるか(映像)+瀬尾夏美(絵画、テキスト)や、捕鯨文化に着目し、リトルプレスや手工芸を通して発信する是恒さくら、写真を通して広島を考察してきた写真家・笹岡啓子が参加、新作を交えて展示する。

 また、是恒さくらによる『ありふれたくじら』の朗読イベントほか、各種イベントも予定されている。

編集部

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