すべて国宝!その名も「国宝」展が京都国立博物館で41年ぶりに開催

今年開館120周年を迎える京都国立博物館で、41年ぶりとなる国宝展が開催される。会期は10月3日〜11月26日。展示替えを行いながら、200件以上の国宝を展示する。

国宝 深鉢形土器(火焔型土器) 新潟県笹山遺跡出土 縄文・前3500〜前2500年 新潟県・十日町市(十日町市博物館保管) 【10月3日〜29日展示】 撮影:小山忠博

 「国宝」という言葉が誕生したのは、今からちょうど120年前の1897年6月。相次ぐ破壊や盗難、海外流出から国内の宝物を守るために制定された、現在の文化財保護法の先駆けにあたる「古社寺保存法」のなかで初めて使われた。そのひと月前、京都では現在の京都国立博物館の前身である帝国京都博物館が開館。以来、文化財保護の拠点としての役割を担ってきた。

 本展は、「国宝」と「京都国立博物館」がともに120周年を迎えることを記念して開催される。京博で国宝展が開催されるのは、41年ぶり3回目だ。

 本展では、現在国宝に指定されている美術工芸品のうち、およそ4分の1にあたる約200件を展示。それらを考古、彫刻、絵画、書跡、染織、陶磁など12のジャンルに分類し、展示期間を4期に分けて一挙公開する。

 新潟県外では16年ぶりの公開となる縄文土器の最高峰《深鉢形土器(火焔型土器)》や、絵画の国宝第一号に指定された《普賢菩薩像》(平安・12世紀)、江戸時代に珍重された中国の名陶《青磁鳳凰耳花入》(13世紀)など、普段1ヶ所に集まることのない貴重な作品の数々を一度に見ることができる。

 史上初となる雪舟の国宝全6件の1室での公開や、長谷川等伯とその息子・久蔵の作品の共演など、国宝展だからこそ実現する展示にも注目だ。

編集部

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