人と繋がりたいけれど、傷つけ合いたくない。そんなテーマを掲げた佐藤允の個展「求愛/Q1」が開催される。
佐藤の作品は、自身の個人的な事柄や問いから出発している。作品には愛や生命、希望のエネルギー、その対極にある孤独や恐れといった不穏な闇が存在し、それらが調和したり不協和音を奏でたりしながら、鑑賞者の心を揺さぶる。一方で、「描く手を止めて考える」という習慣から生まれた客観的で冷静な眼差しで、描いたものを通して世界を捉えなおそうとしている。
本展のタイトルのQ1には、「求愛」そして「問1」という意味が込められている。他人を理解するとはどういうことか、他人と繋がることなく生きていけるのか。今回は、古くから続くこのテーマを追求して制作されたドローイングやコラージュ、そして近年取り組んでいるペインティングが展示される。