滋賀県立美術館が湖北地域で新プロジェクト「ASK」を始動。第1弾はキュンチョメによる「100万年の子守唄」

滋賀県立美術館が、琵琶湖北部の湖北地域を舞台にした新たな現代美術プロジェクト「Art Spot in Kohoku(ASK)」を始動。その第1弾として、アーティストユニットのキュンチョメを招聘し、展覧会「キュンチョメ 100万年の子守唄」を開催する。

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 滋賀県立美術館が、琵琶湖北部の湖北地域を舞台にした新たな現代美術プロジェクト「Art Spot in Kohoku(ASK)」を始動させる。

 「ASK」は、高島市、米原市、長浜市の3市を会場に、3年度にわたって展開されるシリーズ企画で、地域に根差した風景や歴史、生活文化と現代美術を接続することを目的としている。「ASK」という名称には、「観る者の心に問いを投げかける」という意味も重ねられている。

 初回となるのは、ホンマエリとナブチによって2011年に結成されたアーティストユニット・キュンチョメの展示。本展は、琵琶湖西岸に位置し、古代から湖上交通の要所として栄えた高島市勝野地区(通称・大溝地域)で実施される。会場には城下町の面影を残す旧民家3軒(予定)が用いられ、地域の歴史的空間そのものを取り込んだ展示構成が計画されている。

 タイトル「100万年の子守唄」は、作家が実際に大溝地域を訪れ、古代湖である琵琶湖とその周辺で営まれてきた人々の暮らしから着想を得て生まれた言葉だという。展覧会では、キュンチョメの過去作から最新作までを含む構成を通じて、水と生命、時間の重なりに耳を澄ますような体験が提示される予定だ。

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 なお、「ASK」シリーズは今後、2026年度に米原市、2027年度に長浜市での開催も計画されている。美術館という枠組みを越え、地域そのものを展示空間として捉える本プロジェクトが、湖北という土地にどのような新たな視座をもたらすのか注目される。

編集部