「Reborn-Art Festival」は、同フェスティバル実行委員会と、一般社団法人APバンクが共同主催するアート・音楽・食の総合イベント。東日本大震災で被災した石巻地域の魅力を改めて発見するとともに、地域を活性化し、新たな価値を創造するきっかけをつくることを目的としている。
「Reborn-Art Festival」の制作委員会には音楽プロデューサー・小林武史(委員長)をはじめ、中沢新一(思想家・人類学者/明治大学野生の科学研究所所長)、和多利恵津子(ワタリウム美術館館長)、和多利浩一(ワタリウム美術館代表CEO)、岩井俊二(映画監督)、江良慶介(一般社団法人APバンク)が名を連ねており、アートのみならず、様々な角度からイベントを盛り上げていく。
会場となるのは東日本大震災で被災した宮城県石巻市を中心とする太平洋沿いのエリア。この地域には展示可能な美術館・博物館がないため、今回の出品作品の実に8割は屋外展示。海岸や洞窟、山道などが舞台となるというのが本フェスティバルの大きな特徴だ。来場者は自然に触れながら作品と出会うことになる。
展示作品は様々なテーマで分類。思想家、ルドルフ・シュタイナーの《大地のリズム》(1923年)は、地球の地層とエネルギーなどについて近所の農夫や職人たちのために行った講義に使われたもので、本芸術祭の要の作品として元百貨店であった観慶丸で展示される。また、ヨーゼフ・ボイス、カールステン・ニコライ、名和晃平、島袋道浩、宮永愛子などは「自然との対話を独自の表現で試みている作品」として、ラインナップ。カールステン・ニコライは、牡鹿半島の海辺にレーザー光線を用いた半径2キロメートルのドローイングを予定している。
このほか、「現代の社会にメッセージを発信する作品」としてJR、Chim↑Pom、マーク・クインらが、「アート表現により追悼を表し、元気づける作品」としてブルース・ナウマン、宮島達男、金氏徹平、デイヴィッド・ハモンズらが名を連ねている。
なお、インフォメーションセンター、食堂、カフェなどを併設する「牡鹿ビレッジ」や、会員制宿泊研修施設「桃浦ビレッジ」などの施設もオープン予定。