大阪のあべのハルカス美術館で、開館10周年を記念した展覧会「広重 ─摺(すり)の極(きわみ)─」が開催される。会期は7月6日〜9月1日。
歌川広重(1797〜1858)は、葛飾北斎とともに浮世絵版画の世界に風景画と花鳥画のジャンルを確立したことで有名な浮世絵師だ。本展では、広重の数ある浮世絵版画のなかでもとくに摺りや保存状態の良いものを選定。「東海道五拾三次(保永堂版)」「木曾海道六拾九次」「名所江戸百景」といった三大揃物を中心に広重の初期から晩年までの作品を紹介することで、その画業を総覧するものとなる。
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©Fundacja Jerzego Leskowicza ©Michal Grychowski (AMG)
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©Fundacja Jerzego Leskowicza ©Michal Grychowski (AMG)
また、「本朝名所」「東都名所(一幽斎がき)」「近江八景」「京都名所」「浪花名所図会」「江戸近郊八景」「東都八景(扇面)」といった揃物も前後期に分けて全作品を展示。総展示数約330点にもおよぶ大規模な展覧会となっている。
なお、本展の音声ナビゲーターは落語家の春風亭一之輔が務めるほか、会期中には記念講演会や美術講座なども実施予定。詳細は美術館公式ウェブサイトを確認してほしい。
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