現在建設が進められている大阪中之島美術館。その開館日が、2022年2月2日に決定した。
1983年に美術館構想が発表されてから約40年。「大阪と世界の近代・現代美術」がテーマのコレクションを核とする同館は、アートの新たな価値を提示する展覧会や多彩なイベントを通して、発信力と創造力を持つプラットフォームとなることを目指す。
オープニングとなるのは、これまでに同館が収蔵した6000点を超えるコレクションから代表的な作品を選び、全展示室を用いて一堂に公開する「Hello! Super Collection 超コレクション展 ―99のものがたり―」(~2022年3月21日)。本展では3つの章で同館の収集活動の特徴を紹介するほか、作品にまつわる99の物語もあわせて楽しむことができる。
続く4⽉9⽇~7⽉18⽇には、「モディリアーニ展 ―愛と創作に捧げた35年―」を開催。アメデオ・モディリアーニ(1884~1920)は、エコール・ド・パリの一員としてピカソや藤田嗣治らとともに活躍。アーモンド型の眼や細長い首を持つ人物像で知られ、35歳で早世するまで精力的に描いた作品群は世界中で愛されている。本展は国内外のモディリアーニ作品を中心に、同時代のパリを拠点に繰り広げられた新しい動向や多様な芸術の土壌を示し、その芸術が成立する軌跡をたどるものだ。
また記念公演として、3月初旬には「森村泰昌×桐⽵勘⼗郎創作公演プロジェクト ⼈間浄瑠璃(仮)」の開催が決定。「人間浄瑠璃」は、森村泰昌と人形浄瑠璃文楽の人形遣いである桐⽵勘⼗郎が初共演・創作する新作を、中之島で発表するための一連のプロジェクトだ。
中之島は、「⼼中天網島」「⼥殺油地獄」「曽根崎⼼中」などの舞台にもなった⽂楽の聖地。人形浄瑠璃とは何か、現代のテクノロジーと融合した表現による人間とは何か、そして太夫と三味線による語りと音の可能性など、根源的な本質を問う二者のコラボレーションに注目したい。