兵庫県立美術館と東京ステーションギャラリーで、イギリスのファンタジー小説『ハリー・ポッターと賢者の石』の出版20周年を記念して、展覧会「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展が開催される。会期は兵庫県美が9月11日~11月7日、ステーションギャラリーが12月18日~2022年3月27日。
「ハリー・ポッター」は、イギリスの作家J.K.ローリングによって著されたファンタジー小説シリーズ。1997年にシリーズ第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』がロンドンのブルームズベリー社から刊行され、世界的ベストセラーとなった。
本展は、「ハリー・ポッター」シリーズの原作者であるJ.K.ローリングの直筆原稿やスケッチに加え、 大英図書館が所蔵する貴重な書籍や資料などを紹介することで、作品世界の底流にある言い伝えや魔法の歴史をひも解くもの。
展示は、主人公・ハリーが学んだホグワーツ魔法魔術学校の科目に沿った10章で構成。古今より試みられてきた製薬の歴史を紹介する「魔法薬学」、中世ヨーロッパで流行し科学の発展にも寄与した「錬金術」、未来の予測を目論見ながら発展した「天文学」といった章が設けられ、薬草書や魔術書、レオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチなど、世界各国に古くから伝わる、各時代の人々が信じた魔法や魔術の記録を展示する。
本展は、大英図書館が2017年に企画・開催した展覧会「Harry Potter: A History of Magic」の国際巡回展で、大英図書館の大規模な展覧会が日本に巡回するのは初。作品世界の紹介に加えて、同館のコレクションの一端を見ることができる。