「水の波紋展2021 消えゆく風景から ー 新たなランドスケープ」(ワタリウム美術館、岡本太郎美術館、渋谷区役所ほか)
1995年にワタリウム美術館の主導により開催された「水の波紋95」展は、アート作品を青山の街に点在させ、普段は歩かない都市の裏側の魅力をみてもらうことを意識した展覧会だった。
26年ぶりに開かれる「水の波紋2021」では、変わろうとしている新旧の街並みの狭間にあえて作品を配置するよう試みられたもの。クリスチャン・ボルタンスキー、デイヴィッド・ハモンズ、檜皮一彦、ホアン・ヨン・ピン、ファブリス・イベール、JR、柿本ケンサク、川俣正、フランツ・ウエスト、バリー・マッギー、フィリップ・ラメット、名もなき実昌、坂本龍一、アピチャッポン・ウィーラセタクン、笹岡由梨子、SIDE CORE、竹川宣彰、トモトシ、UGO、梅沢和木、山内祥太、Yotta、弓指寛治、渡辺志桜里、ビル・ウッドロウが参加している。
小道に入り作品を一つひとつ訪ねることにより、変わりゆく東京という街の現在が、表情豊かに提示される。
会期:2021年8月2日〜9月5日
会場:岡本太郎記念館中庭、山陽堂書店、渋谷区役所第二美竹分庁舎、テマエ、ののあおやまとその周辺、梅窓院、ワタリウム美術館とその周辺
休館日:会期中無休
入場料:無料(ただし、ワタリウム美術館と岡本太郎記念館は入場料が必要)
京都の世界遺産・東寺を光のアート空間に。「チームラボ 東寺 光の祭 -TOKIOインカラミ」(東寺)
木造塔としては日本一の高さを誇る国宝の五重塔があり、創建からおよそ1200年を経ていまも唯一残る平安京の遺構、東寺。チームラボがこの場所を非物質的なデジタルテクノロジーによってアート空間へと変える「チームラボ 東寺 光の祭 -TOKIOインカラミ」が開幕した。
チームラボは寺院内に人の動きに呼応する「ovoid(卵形体)」と呼ばれる自立する球体を配置し、光と音のインスタレーションを展開。また、講堂の壁面には花が増殖しそして散っていく様が、本堂の壁面にはチームラボが設立以来続けている空間に書く書「空書」が展開される。
五重塔の周囲の木々や池も人や風の動きに反応し、色鮮やかな景色をつくりだす。夏の夜の京都で、世界遺産が新たな表情に生まれ変わった。
会期:2021年8月6日~9月19日
会場:真言宗総本山 東寺
住所:京都府京都市南区九条町1
電話番号:0570‐200‐883
休館日:8月20日、21日、9月5日
料金:[大人]平日1600円、土日祝日 2200円 / [小中学生]平日600円、土日祝 800円 / 未就学児無料
景観とともに作品を見て生態系を再発見。「生態系へのジャックイン展」(日本庭園「見浜園」)
千葉の幕張海浜公園内にある日本庭園「見浜園」を舞台に、自然・テクノロジー・アートの結節点となる作品が集まる展覧会が「生態系へのジャックイン展」だ。
参加作家は、石川将也、ALTERNATIVE MACHINE、後藤映則、The TEA-ROOM、齋藤帆奈、関野らん、滝戸ドリタ、多層都市「幕張市」、田中堅大、田中浩也研究室+METACITY、Dead Channel JP、ノガミカツキ、松田将英、Ray Kunimotoの14組。
日本庭園という、自然を人為的に再構成することで本来以上の意味を創造する拡張環境で、現代アーティストやサウンドアーティスト、映像作家、建築家、研究者、SF作家など様々な分野で活躍する14組の作品を、茶の湯のプロセスになぞらえて配置する。ライトアップされた夜の庭園を回遊しながら、景観とともに作品を鑑賞することで、自分を取り囲む生態系を再発見する。
会期:2021年7月24日~8月8日
会場:日本庭園「見浜園」
住所:千葉県千葉市美浜区ひび野2-116 県立幕張海浜公園内
開館時間:18:00~21:00(最終入場20:30)※最新情報は公式ウェブサイトにて要確認
観覧料:無料(事前予約制、詳細は公式ウェブサイトへ)