昨年5月、新型コロナウイルスの影響で中止となった「六本木アートナイト2020」。そのスピンオフ・プロジェクトとして、デジタルコンテンツ「六本木アートナイト・デジタル”RAN TV”」が始動する。会期は2月27日~3月21日。
同プロジェクトは、映像作品やアーティストトーク、過去の記録映像などをYouTubeチャンネル上で無料配信するというもの。「RAN TV」は今回だけでなく、今後も継続的に取り組みを発展させていくという。
「六本木アートナイトの未来像を考える」と題したトークイベントには、森美術館館長の片岡真実と多彩なゲストが参加。横浜、埼玉、東京で都市型国際芸術祭に関わるディレクターとその未来像を語る国内編と、2021年に開催が予定されている韓国、オーストラリア、インドアジアの各国際展の代表者やキュレーターを招聘する太平洋編の2回に分けて行われる。
また、国立新美術館で特別公開されている吉岡徳仁の《ガラスの茶室―光庵》がコバルトブルーにライトアップされる様子を、吉岡へのインタビューとともに配信。医療従事者への感謝のメッセージを込めたこのライトアップは、配信だけで見ることができるものだ。
過去のアーカイブからは、16年に参加したカンパニー・デ・キダムによる幻想的なパフォーマンス《FierS a Cheval~誇り高き馬~》、19年に参加したスペインを本拠地とする音楽グループによるステージ《巨人のオモチャの音楽会》を配信。
加えて、作品の公募を行う「オープンコール・プロジェクト」では、今回初めて映像作品のみを募集。ウィズコロナの新たな「音楽会」をつくり上げた落合陽一×日本フィルハーモニー交響楽団プロジェクト《双生する音楽会》など、約200の応募のなかから選ばれた30作品を一挙に公開する。