宇宙と未来を描いた長岡秀星から「WHAT」のオープニングまで。今週末に見たい展覧会ベスト3

今週始まりの展覧会から、とくに注目したい3つをピックアップしてお届けする。予約方法や注意事項については、各館の公式ウェブサイトを参照してほしい。

「SPACE FANTASY ー透明な宇宙を求めてー」展示風景より

コレクターズミュージアム「WHAT」がオープン。「-Inside the Collector’s Vault, vol.1-解き放たれたコレクション」(WHAT)

 現代美術のコレクターズミュージアム「WHAT」が12月12日にオープン。寺田倉庫がコレクターから預かって保管している貴重な作品を公開し、その価値と魅力を広く発信していく施設だ。

 そのオープニング展「-Inside the Collector’s Vault, vol.1-解き放たれたコレクション」では、精神科医であり日本を代表する現代美術コレクターの高橋龍太郎と、実業家・投資家の「A氏」のコレクションを展示。

 高橋龍太郎コレクションからは、会田誠、今津景、梅沢和木、大山エンリコイサム、岡﨑乾二郎、川内理香子、草間彌生、合田佐和子、近藤亜樹、鈴木ヒラク、佃弘樹、土取郁香、DIEGO、野澤聖、BIEN、水戸部七絵、村山悟郎、毛利悠子の18名の作家の作品が約30点展示。また、「A氏」のコレクションは奈良美智の作品を中心にしたもので、今回は90年代の奈良の初期作品から近作まで、約40点を展示する。

奈良美智 I’m Swaying in the Air 1995 (c)Yoshitomo Nara Photo by Keizo KIOKU

会期:2020年12月12日〜2021年5月30日
会場:WHAT
住所:東京都品川区東品川2-6-10
開館時間:11:00~19:00
休館日:月(祝日の場合、翌日休館) 
料金:一般1200円、大学生/専門学校生 700円、中高校生 500円、小学生以下 無料

「宇宙を描く画家」の回顧展。「SPACE FANTASY ー透明な宇宙を求めてー」(代官山ヒルサイドフォーラム)

 宇宙やSFをモチーフにした作風で国際的に活躍したグラフィックデザイナー・長岡秀星(1936〜2015)。その回顧展「SPACE FANTASY ー透明な宇宙を求めてー」が東京・代官山ヒルサイドフォーラムで開催されている。

 長岡秀星は1936年、長崎県生まれ。70年の大阪万国博覧会で展示用イラストレーションを担当し、同年4月に渡米。約3ヶ月後にカリフォルニアの雑誌『WEST』のカバーにスペースシャトルを描き、この作品で「宇宙を描く画家」として全米から注目を集めるようになる。本展は、アルバムジャケットからコマーシャル用のビジュアルに至るまで原画70点を展示し、その画業に迫る展覧会だ。

 デジタルツールがない時代に、アクリル絵具によって宇宙や未来の都市を微細かつ、質感豊かに描き出した長岡。その技術と表現を原画で見ることができる。 

「SPACE FANTASY ー透明な宇宙を求めてー」展示風景より

会期:2020年12月8日〜27日
会場:代官山ヒルサイドフォーラム
住所:東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラスF棟
開館時間:11:00-20:00 ※最終入場は19:30まで
休館日:会期中無休
料金:一般 1700円 / 大高生 1400円 / 中小生 800円

若手陶芸家やストリートアーティストらによる陶芸展「渋谷パルコ陶器売り場」(OIL by 美術手帖)

 京都を拠点とする陶芸家のDAISAK、金井悠、平田万葉の呼びかけにより集った若手陶芸作家と現代美術のアーティストによるグループ展。鮎川奈央子、金井悠、高橋臨太郎、田中太郎、谷口晋也、中村譲司、根本祐杜、野田ジャスミン、平田万葉、堀江まや、BIEN、DAISAK、DIEGOの13名が参加する。

 作家たち自身が名づけた「渋谷パルコ陶器売り場」の展覧会タイトルの通り、百貨店の陶器売り場、あるいはリサイクルショップの陶器コーナーのような空間がギャラリーに出現。皿やカップをはじめとする日用品から大型作品まで、個性にあふれた多彩な作品が並ぶ。

 出展作すべて購入可能で、一部の作品は展示即売も実施。会場のほかECサイト「OIL by 美術手帖」でも販売を行う。

「渋谷パルコ陶器売り場」メインビジュアル Photo by Kai Maetani

会期:2020年12月12日~12月27日
会場:OIL by 美術手帖
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 2階
電話:03-6868-3064
開館時間11:00~21:00 ※12月12日は17:00〜21:00
休館日:会期中無休
観覧料:無料

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