人間と非人間の関係性を模索する。TAV GALLERYの「ノンヒューマン・コントロール」をチェック

東京・阿佐ヶ谷のTAV GALLERYで、荒木由香里、齋藤帆奈、渡辺志桜里による展覧会「ノンヒューマン・コントロール」が開催される。会期は9月12日〜10月4日。

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 東京・阿佐ヶ谷のTAV GALLERYで、企画展「ノンヒューマン・コントロール」が開催される。会期は9月12日~10月4日。

 本展の主題は、人間だけではなく、それ以外も含めた大きな関係性から社会や環境をとらえ直そうとする思想としての「ノンヒューマン」。「植物園のような自然はない」という気づきから、とくにエコロジーを重要なテーマとして、生態や環境に対する人間の介入の肯定的な可能性を提示する。参加作家は、荒木由香里、齋藤帆奈、渡辺志桜里の3名。

荒木由香里

 荒木は1983年生まれ、2005年名古屋芸術大学美術学部造形科造形選択コース卒業。10年から同系色の素材を集積させる手法で制作を開始し、動植物や工業製品を組み合わせる立体作品を手がけている。主な個展に「眼差しの重力」(LOKO GALLERY、 2016)などがある。

 齋藤は1988年生まれ、多摩美術大学工芸学科ガラスコースを卒業後、2019年から東京大学大学院学際情報学府修士課程に在籍。理化学ガラスの制作技法によるガラス造形や、粘菌と人間が協働してプレイするボードゲームの研究活動などを並行して行っている。

齋藤帆奈

 渡辺は1984年生まれ、2017年東京芸術大学大学院修了。全体性を主軸に、個々が集合した現象と、その個に携わる身体の境界に焦点を当てて制作する。今年6月は2人展「Dyadic Stem」(The 5th Floor)で、水・生物・植物が循環しつづけるインスタレーションを発表した。

 本展では、「アフターコロナ」に向けて社会が大きく変化するなかで、「ノンヒューマン」を軸にアーティストたちがどのような応答を行うのかに注目したい。

渡辺志桜里

編集部

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