今井麗が京都のホテルで展覧会を開催。客室やロビーで作品を展示

　果物やトースト、人形やぬいぐるみなど、身近にあるものをモチーフとし、静謐かつ温かみのある油彩画を描く画家・今井麗の個展「MICROCOSM」が、京都のホテル「RC HOTEL京都八坂」で開催されている。会期は2020年8月8日〜11月8日。

　今井は1982年神奈川県生まれ。国内では関東を中心に、個展やグループ展で作品を発表してきた。近年は「MARCH」（「OIL by 美術手帖」ギャラリー、東京、2020）、「REVELATION」（nidi gallery、東京、2020）などで個展を開催。また、今年3月には自身初の美術館個展である「project N 78 今井麗」を、東京オペラシティ アートギャラリーで開催した。また雑誌などの表紙や挿絵も手がけ、2016年に出版された植本一子『かなわない』（タバブックス）のバタートーストの装画でも話題となった。

　画家の父のもと、子供の頃から旺盛に絵を描いてきたという今井は、絵具が乾かないうちに完成させる「早描き」によって静物画を日々生み出している。トーストやパイナップルなどの食べ物、コアラやクマのぬいぐるみ、キャラクターの人形たちを描くことで、日常のなかでこぼれ落ちていってしまう、かけがえのない時間を描いてきた。

　今回の個展「MICROCOSM」は、「RC HOTEL京都八坂」のホテル客室とロビーが会場となる。展覧会の表題作〈MICROCOSM〉（2020）をはじめ、トーストや果物など食べ物を描いたシリーズや、ぬいぐるみなど複数のオブジェを組み合わせた「ギャザリング」シリーズなど、新作約15点を発表する。

　なお、客室の展示は宿泊客のみに公開され、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開催時期等に変化が生じる場合がある。詳しくはホテルのウェブサイトを確認してほしい。