道具に見る千利休の美意識。松屋銀座で「利休のかたち―継承されるデザインと心 展」が開催

松屋銀座 8階イベントスクエアで、「利休のかたち―継承されるデザインと心 展」が開催される。本展は、茶の湯を大成した千利休にまつわる道具のかたちと、その継承の軌跡と意義を紹介するもの。会期は12月27日〜2020年1月20日。

重要美術品 唐物尻膨茶入 利休尻膨 永青文庫蔵 ※展示期間:2020年1月11日~20日

 毎年、新年に「和」をテーマとした展覧会を行っている松屋銀座。その8階イベントスクエアで、茶の湯を大成した千利休(1522~91)にまつわる道具や、その継承の軌跡と意義を紹介する「利休のかたち―継承されるデザインと心 展」が開催される。会期は12月27日~2020年1月20日。

 茶の湯の道具には「利休好み」「利休形」など、その名を冠したものが数多く存在する。利休が見出した品々や創意による道具などその由来は様々だが、それらはいずれも今日まで継承されてきた「利休のかたち」だと言える。

赤樂茶碗 銘 白鷺 長次郎作  裏千家今日庵蔵
利休形茶器 十二 三代中村宗哲作 中村家蔵

 本展は利休が好み、つくり出した作品の数々から、利休の美意識と作意を紹介するもの。《唐物尻膨茶入 利休尻膨》など利休が所持した道具や制作に関わった作品をはじめ、利休にまつわる貴重な現存作例を見ることができる。また、千家道具の制作に携わる職家(しょっか)の人々が、利休の好みやそれに基づく型を道標としてつくり伝えてきた作品と文献史料など、あわせて約80件を展示する。

 利休にまつわる「かたち」が、その「こころ」とともに脈々と継承されてきた様子を追うことのできる本展。新たな年の幕開けに、茶の湯の世界に触れてみてはいかがだろうか。

黒塗小丸椀(飯・汁) 八代中村宗哲作

編集部

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