2019.1.21

鈴木ヒラク、狩野哲郎らの作品を紹介。宮城県美術館でグループ展「アートみやぎ2019」が開催

宮城にゆかりの作家を紹介する、宮城県美術館の展覧会シリーズ「アートみやぎ」。5回目を迎える今年は狩野哲郎、木村剛士、鈴木ヒラク、田中望、留守玲の5人の作家を紹介する。会期は2月23日〜4月7日。

鈴木ヒラク《Constellation #19》ほか 2017 アーツ前橋での展示風景 Photo by Shinya Kigure
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 宮城ゆかりの現代作家を紹介してきた、宮城県美術館の展覧会シリーズ「アートみやぎ」。第5回となる今回は、東日本大震災によって中断した2011年の第4回展から、じつに8年ぶりの開催となる。

 本展では5人の作家を紹介。狩野哲郎は既成品や植物を組み合わせることで、空間へのドローイングとして新しい「風景」をつくり出すことを試みてきた。10年に「群馬青年ビエンナーレ」奨励賞を受賞した木村剛士は、彫刻の概念を追求しながら、それを取り巻く環境にも目を向けて活動している。

狩野哲郎 あたらしい植物 2016 Courtesy of Yuka Tsuruno Gallery
木村剛士《in concrete》(2017) FEI ART MUSEUMでの展示風景

 鈴木ヒラクは、ドローイングを時間・空間のなかでの行為の奇跡としてとらえ、ジャンルを超えて活動。14年に「VOCA展 2014」でVOCA賞を受賞した田中望は、「場所」に自らの体験を交えながら、一貫して絵画を制作している。留守玲は、「熔接」「熔断」といった技法を独自に解釈し、鉄という素材の表情を追求してきた。

田中望 死者たちの杜へ 2016
留守玲 秩序の還元 2017

 なお本展では、5人それぞれのアーティストによるトークイベントも開催。宮城の地で、各作家の活動をじっくりと見ることのできる機会となっている。