宮城ゆかりの現代作家を紹介してきた、宮城県美術館の展覧会シリーズ「アートみやぎ」。第5回となる今回は、東日本大震災によって中断した2011年の第4回展から、じつに8年ぶりの開催となる。
本展では5人の作家を紹介。狩野哲郎は既成品や植物を組み合わせることで、空間へのドローイングとして新しい「風景」をつくり出すことを試みてきた。10年に「群馬青年ビエンナーレ」奨励賞を受賞した木村剛士は、彫刻の概念を追求しながら、それを取り巻く環境にも目を向けて活動している。
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鈴木ヒラクは、ドローイングを時間・空間のなかでの行為の奇跡としてとらえ、ジャンルを超えて活動。14年に「VOCA展 2014」でVOCA賞を受賞した田中望は、「場所」に自らの体験を交えながら、一貫して絵画を制作している。留守玲は、「熔接」「熔断」といった技法を独自に解釈し、鉄という素材の表情を追求してきた。
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なお本展では、5人それぞれのアーティストによるトークイベントも開催。宮城の地で、各作家の活動をじっくりと見ることのできる機会となっている。