流麻二果(ながれ・まにか)は1975年生まれ、97年女子美術大学芸術学部絵画科洋画専攻卒。主な展覧会に「絵画を抱きしめて」(資生堂ギャラリー、2015)、「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.05『見えてる風景/見えない風景』」(高松市美術館 、2016 )などがある。
最近は子供向けワークショップやコンテンポラリーダンサーとのコラボレーションプロジェクトなど、多面的な制作を進めてきた流。しかし今年3月のポーラ美術館での個展「色を追う/ Tracing the Colors」をきっかけに、再び油絵による光の色彩表現と向き合いはじめたという。同展では、印象派における色彩を追体験しながら、それを新たに解釈し再構成するかたちで作品を発表した。
それを踏まえて開催される本展で、流は日本近代画家における色彩に注目。流の血縁にあたり、日本の色彩研究に尽力した和田三造の《南風》(1907)に着想を得て、和田が規定した「日本の伝統色」がいかに日本文化に内在するのかを探求した新作を発表する。
なお現在、流は中川ケミカル 色彩研究室との共同WEBプロジェクト「日本の色」を進行中。インタビューやリサーチを通して現代の「日本の色」を探求する同プロジェクトのウェブサイトが、本展の開催に合わせて公開されている。