シンガポールの2つの主要美術館、ナショナル・ギャラリー・シンガポールとアートサイエンス・ミュージアムが、初めてのコラボレーションを発表した。東南アジア地域初のミニマリズムに焦点を当てた展覧会「ミニマリズム - 空間、光、そしてオブジェ」を、11月16日から2019年4月14日まで共催する。
美術史の転換点となったミニマリズムは、シンプルな幾何学的な形や非伝統的な素材を使い、鑑賞者のアート体験を一変させた。本展では、アメリカを中心とするミニマリズムの起源を再検討し、ミニマリズム美術運動の歴史や伝承を探求する作品130点以上が展示される。
アジア最大級の美術館、ナショナル・ギャラリー・シンガポールでは、1950年代から現在までのミニマリズムの発展を探求し、絵画から彫刻、そしてインスタレーションや没入型の作品への移行をたどる展示が行われる。展示作家はマーク・ロスコ、ドナルド・ジャッド、草間彌生、そしてシンガポールのアーティスト、キム・リムなど、過去70年間のもっとも重要な作品が集結する。
いっぽう、チームラボの常設展で知られるアートサイエンス・ミュージアムでは、カーメン・エレーラ、モナ・ハトゥム、リチャード・ロング、チームラボなどの作品を含む、形式や色彩、精神性をテーマにした展覧会が行われる。また、同館では、ミニマル・ミュージックや実験的な曲の影響とその伝承を探求するための「サウンド・ルーム」も設けられる。
なお、会期中、両会場では、音楽や映画、ダンス、インタラクティブ・インスタレーションなどの特別企画を行い、様々な形式のアートとミニマリズムの密接な関係性を示す。ミニマリズム・アートを満喫できる本展を、ぜひチェックしたい。