「近くへの遠回り―日本・キューバ現代美術展」は、国際交流基金が日本人キューバ移住120周年に当たる2018年を記念し、キューバにおける日本文化への関心の喚起と、日本・キューバの芸術交流の発展を目指し、両国共同で実施するプログラムのうちのひとつ。
キューバにおいて、これまで日本人アーティストの作品は、ハバナ・ビエンナーレなどを通して断片的にキューバへ紹介されてきたが、本展は日本の現代美術をまとまったかたちで展示する初の展覧会。展示では、「距離」をひとつのテーマに、日本の現代アーティストたちの表現を紹介するだけでなく、日本のアーティストたちがキューバ人アーティストや現地コミュニティと関わり、両国のキュレーター(岡田有美子、服部浩之、アベル・ゴンサレス・フェルナンデス、ブランカ・ビクトリア・ロペス)との対話と協働を通して一つの展覧会をつくり上げたという。
東京で開催される帰国展では、キューバにおいて日本の現代美術が紹介されたように、キューバの現代美術を日本へと紹介。岩崎貴宏や高嶺格、毛利悠子、ミヤギフトシ、持田敦子、三瀬夏之介、田代一倫ら日本人とともに、キューバからグレンダ・レオン、ホセ・マヌエル・メシアス、レニエール・レイバ・ノボ、レアンドロ・フェアルの作品を展示する。