美術家・美術評論家の黒瀬陽平と思想家・哲学者の東浩紀が中心となり「公的な援助を受けないアート教育機関」として2015年に開校した「ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校」。その第3期の選抜成果展「サードパーティ」が、五反田のゲンロンカフェで開催される。
新芸術校は今年度、これまでのレクチャーやワークショップを繰り返すものから、受講生による展示を中心に据えたものへと大きくプログラムを変更。4月から9月の展示指導の授業で学んだことをベースに、10月以降は実践の場として展示を行い、その中から選ばれた優秀者のみが最終選抜成果展に出品できる「サバイバル」形式を掲げて授業を行ってきた。
本展では、4回にわたる受講生のグループ展で講評会によって選抜された優秀者9名が作品を展示し、これまでの展覧会と同様に講評会も開催。和多利浩一(ワタリウム美術館CEO)、津田大介(ジャーナリスト)、黒瀬陽平(新芸術校主任講師、「カオス*ラウンジ」代表)、東浩紀(株式会社ゲンロン代表)、岩渕貞哉(「美術手帖」編集長)の5名が審査員を務め、講評会の様子はニコニコ生放送で無料生中継される。
同じく五反田の「ゲンロン カオス*ラウンジ 五反田アトリエ」では、今回惜しくも選抜成果展に選ばれなかった生徒による裏成果展「怪獣の時代」を同時開催。また新芸術校では現在、第4期生の募集も行っている。
※3月4日に行われた講評会の結果、金賞に新井健《Survival Dance》、銀賞に村井智《家族を》が選ばれた。また、審査員特別賞は、津田大介賞 スズキナルヒロ《学生生活のごたまぜ/青春が青い理由》、和多利浩一賞 中村紗千《怪獣の風景》(落選展「怪獣の時代」出展作)、東浩紀賞 有地慈《スーパー・プライベート II ―成長しないで、ぷーちゃん―》、岩渕貞哉賞 中川佑梨《カランコエ》がそれぞれ受賞した。(3月6日追記)