9月に見たい展覧会ベスト30

2024年9月に開幕する展覧会のなかから、とくに注目したいものを編集部がピックアップしてお届けする。*最新情報は各館公式サイトをご確認ください。

塩田千春 インターナルライン 2022Photo by Anders Sune Berg ©JASPAR, Tokyo, 2024 and Chiharu Shiota

「フェミニズムと映像表現」(東京国立近代美術館

 東京国立近代美術館でコレクション小企画として「フェミニズムと映像表現」が開催される。

 1960年代から70年代にかけて急速に変化したメディア環境を受け、作家たちも新しいテクノロジーを表現に取り入れはじめた。またこの時期は、フェミニズムが大衆的な運動となった時代でもある。本展示では、こうした時代背景を起点とする1970年代から現代までの映像表現を、「マスメディアとイメージ」「個人的なこと」など、作品鑑賞の補助線となるいくつかのキーワードを通じて紹介する。

会期:2024年9月3日~12月22日
会場:東京国立近代美術館
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
開館時間:10:00〜17:00(金土〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、9月17日、9月24日、10月15日、11月5日
料金:一般 500円 / 大学生 250円 / 高校生以下および18歳未満、65歳以上無料

「北斎の植物図鑑」(北斎館

葛飾北斎 菊 双幅

 葛飾北斎が描いた植物画が集結する特別展「北斎の植物図鑑」が、小布施にある北斎館で開催される。

 北斎が描いた植物は、桜や朝顔、菊など、四季折々の植物に限らず、大根やりんごといった野菜や果物まで多岐にわたる。細密な筆致からシンプルな線描まで、作品ごとに異なる表情が楽しめる。本展では、北斎館が所蔵する作品のなかから植物が描かれたものを選び、種類や特徴を「図鑑」のようにまとめて展示。北斎が手がけた100種類以上におよぶ多彩な植物画を一堂に集め、彼が表現した草木や花の魅力を再発見する機会だ。

会期:2024年9月4日〜11月10日
会場:北斎館
住所:長野県上高井郡小布施町大字小布施485
電話番号:043-221-2311
開館時間:9:00〜17:00 ※最終入館は16:30まで
休館日:会期中無休
料金:大人 1000円 / 高校生 500円 / 小中学生 300円

「黄土水とその時代―台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校」(東京藝術大学大学美術館

 東京藝術大学大学美術館で「黄土水とその時代―台湾初の洋風彫刻家と20世紀初頭の東京美術学校」が開催される。彫刻家・黄土水(1895〜1930)は、台湾出身者初の東京美術学校留学生。

 本展では、国立台湾美術館から台湾国宝である《甘露水》を含む黄土水の作品10点と資料類を展示するとともに、藝大コレクションより黄が美校で学んでいた大正から昭和初期の時期を中心とした洋画や彫刻の作品48点をあわせて紹介する。

会期:2024年9月6日~10月20日
会場:東京藝術大学大学美術館
住所:東京都台東区上野公園12-8
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし、9月16日、9月23日、10月14日は開館)、9月17日、9月24日、10月15日
料金:一般 900円 / 大学生 450円 / 高校生および18歳以下無料

Nerhol 水平線を捲る」(千葉市美術館

 千葉市美術館で、「Nerhol 水平線を捲る」が開催される。

 人物や植物などの写真や映像を出力した紙を重ねて彫刻を施す作品で国内外で評価されているアーティストデュオ「Nerhol(ネルホル)」の、公立美術館初の大規模個展。初期作品から未発表作、そして千葉市の花「蓮」をテーマとした最新作までが展示され、千葉市美術館でしか体験できない空間が出現する。

会期:2024年9月6日〜11月4日
会場:千葉市美術館
住所:千葉県千葉市中央区中央3-10-8
開館時間:10:00〜18:00(金土〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休室日:9月9日、24日、10月7日、21日
料金:一般 1200円 / 大学生 700円 / 高校生以下無料

「特別展 心象工芸展」(国立工芸館

 金沢の国立工芸館で、特別展「心象工芸展」が開催される。

 工芸は素材に対する深い理解とそれに伴う技術で表現されているので「何が表現されているのか」といったことよりも「どのようにこの作品が制作されているのか」といった点に注目が集まりやすい。しかし実際には多くの工芸家が自身の心象や社会とのかかわりといったモチーフにも重点を置いて制作している。本展では、刺繍の沖潤子や、ガラスの佐々木類、鋳金の髙橋賢悟など現代の表現を提示する6名の作家の作品が紹介される。

会期:2024年9月6日~12月1日
会場:国立工芸館
住所:石川県金沢市出羽町3-2
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:9:30~17:30 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし、9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、9月17日、9月24日、10月15日、11月5日
料金:一般 1000円 / 大学生 800円 / 高校生 500円 / 中学生以下無料

編集部

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