EXHIBITIONS
石塚元太良「Ondulatoire」
KOTARO NUKAGA(六本木)で、石塚元太良の個展「Ondulatoire」が開催。新作を含む17点が展示される。
石塚は1977年東京都⽣まれ。2004年に⽇本写真協会賞新⼈賞を受賞し、その後、2011年⽂化庁在外芸術家派遣員に選ばれる。初期の作品では、ドキュメンタリーとアートを横断するような⼿法を⽤い、その集⼤成とも言える写真『PIPELINE ICELAND/ALASKA』(講談社)で2014年度東川写真新⼈作家賞を受賞。また、2016年にSteidl Book Award Japanでグランプリを受賞し、写真『GOLD RUSH ALASKA』がドイツのSteidl社から出版される予定だ。19年には、ポーラ美術館で開催された「Syncopation シンコぺーション:世紀の巨匠たちと現代アート」展で、セザンヌやマグリットなどの近代絵画と⽐較するように配置されたインスタレーションで話題を呼んだ。
近年は様々なモチーフを通して、写真による写真空間の再解釈を行う石塚。暗室で露光した印画紙を⽤いた⽴体作品や、多層に印画紙を編み込んだモザイク状の作品など、写真が平易な情報のみに終始してしまうSNS時代に写真表現の空間性をとらえ直している。
今回展示する作品のモチーフは、建築家、数学家や作曲家でもあるヤニス・クセナキス(1922〜2001)が手がけたラ・トゥーレット修道院(フランス)の建築デザイン「オンドュラトワール(波状の)」のルーバー。何層にもわたって配置される細⻑い窓枠は楽譜のようであり、石塚は、差し込む光と影を写真にとらえることで管弦楽曲を奏でる。
石塚が今回、写真空間の再解釈で表現したのは音楽の立体化であり、本展は「音楽を観て、写真を聴く」空間となる。
石塚は1977年東京都⽣まれ。2004年に⽇本写真協会賞新⼈賞を受賞し、その後、2011年⽂化庁在外芸術家派遣員に選ばれる。初期の作品では、ドキュメンタリーとアートを横断するような⼿法を⽤い、その集⼤成とも言える写真『PIPELINE ICELAND/ALASKA』(講談社)で2014年度東川写真新⼈作家賞を受賞。また、2016年にSteidl Book Award Japanでグランプリを受賞し、写真『GOLD RUSH ALASKA』がドイツのSteidl社から出版される予定だ。19年には、ポーラ美術館で開催された「Syncopation シンコぺーション:世紀の巨匠たちと現代アート」展で、セザンヌやマグリットなどの近代絵画と⽐較するように配置されたインスタレーションで話題を呼んだ。
近年は様々なモチーフを通して、写真による写真空間の再解釈を行う石塚。暗室で露光した印画紙を⽤いた⽴体作品や、多層に印画紙を編み込んだモザイク状の作品など、写真が平易な情報のみに終始してしまうSNS時代に写真表現の空間性をとらえ直している。
今回展示する作品のモチーフは、建築家、数学家や作曲家でもあるヤニス・クセナキス(1922〜2001)が手がけたラ・トゥーレット修道院(フランス)の建築デザイン「オンドュラトワール(波状の)」のルーバー。何層にもわたって配置される細⻑い窓枠は楽譜のようであり、石塚は、差し込む光と影を写真にとらえることで管弦楽曲を奏でる。
石塚が今回、写真空間の再解釈で表現したのは音楽の立体化であり、本展は「音楽を観て、写真を聴く」空間となる。