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EXHIBITIONS

ゲルハルト・リヒター展

2022.06.07 - 10.02

ゲルハルト・リヒター ビルケナウ(937-1) 2014 ゲルハルト・リヒター財団
キャンバスに油彩 260×200cm © Gerhard Richter 2022(07062022)

ゲルハルト・リヒター ビルケナウ(937-2) 2014 ゲルハルト・リヒター財団
キャンバスに油彩 260×200cm © Gerhard Richter 2022(07062022)

ゲルハルト・リヒター ビルケナウ(937-3) 2014 ゲルハルト・リヒター財団
キャンバスに油彩 260×200cm © Gerhard Richter 2022(07062022)

ゲルハルト・リヒター ビルケナウ(937-4) 2014 ゲルハルト・リヒター財団
キャンバスに油彩 260×200cm © Gerhard Richter 2022(07062022)

 ドイツが生んだ現代美術の巨匠、ゲルハルト・リヒター。日本の美術館では16年ぶり、待望となる大規模個展が東京国立近代美術館で開催される。会期は2022年6月7日~10月2日。

  1932年、東部ドイツのドレスデンに生まれたリヒターは、ベルリンの壁が作られる直前の61年に西ドイツへ移住し、デュッセルドルフ芸術アカデミーで学んだ。コンラート・フィッシャーやジグマー・ポルケと友情を築き、「資本主義リアリズム」と呼ばれる運動のなかで独自の表現を発表し、その名が知られるようになる。

 私たちはどのように世界をとらえているのか、その条件を問い直すため、リヒターは、具象絵画、抽象絵画、写真やその上に描いたもの、ガラスや鏡を用いた作品、映像作品など、多岐にわたる制作活動を行ってきた。イメージの成立条件を問い直す多様な実践を通じて、ドイツのみならず、世界で評価されている。

 これまでポンピドゥー・センター(パリ、1977)、テート・ギャラリー(ロンドン、1991)、ニューヨーク近代美術館(2002)、テート・モダン(ロンドン、2011)、メトロポリタン美術館(2020)など世界の名だたる美術館で個展を開催。現代でもっとも重要な画家としてその地位を不動のものとしている。

  60年代に本格的に活動を開始して以来、世界のアートシーンの最前線を走り続けるリヒター。90歳を迎える2022年に開催される本展は、作家自らが大切に手元に残してきた作品群を中心に、60年にわたる画業を紹介する。

 なかでも見どころとなるのは、幅2メートル、高さ2.6メートルの作品4点で構成される巨大な抽象画《ビルケナウ》(2014)。本作は、展覧会出品作のなかでも最大級の絵画作品のひとつであり、リヒターにとって重要な位置を占める作品だ。

 この大作の下地になったのは、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所で囚人が隠し撮りしたとされる4点の写真。ガス室で殺された仲間の死体を焼却する作業に従事していたゾンダーコマンド(特殊部隊)のひとりが、密かに収容所内部の様子を撮影し、外部へ持ち出した写真を、リヒターはそのイメージをキャンバスに描き移したのち、絵具で塗りつぶし、抽象絵画《ビルケナウ》としてつくり上げた。

 本展では、この近年の重要作品と目されている作品が、これらとしばしば組み合わせて展示される鏡、絵画と同寸法の写真作品とともに、日本で初めて公開される。

 なお本展は東京国立近代美術館で開催されたのち、豊田市美術館(2022年10月15日~2023年1月29日)へ巡回を予定している。