ジェットストリーム論法

　COHJU contemporary artは改装後初の企画展「ジェットストリーム論法」を開催している。会期は9月4日まで。
　
　本展は、同ギャラリーの取扱作家が推薦する「今、一緒に展示をしたい」アーティストとのグループ展を企画する試み。その第1弾では、2020年に大学院を修了して以来、発表作品の完売が続く若手画家・東慎也が推薦する、岡本秀と米村優人による3人展となる。

　豪快なストロークと、狂気とユーモアが混じり合うモチーフで、人間とその背景にある時世を多角的に描く東慎也、画中画やふすま絵といった日本画の形式と現代のイメージや架空の存在とを共存させ、異なる次元を行き来する入れ子構造をつくることで、日本画を巧みに再解釈し更新する岡本秀、古代ギリシャの彫刻から特撮ヒーローまで、すべて等価なまなざしで咀嚼しながら、粘度、石、FRPなど多様な素材を用いて「超人像」を制作する米村優人。

　本展では、平面（油画・日本画）と立体（彫刻）というオーソドックスな表現手法で、3人それぞれの「2021年いま現在のリアリティ」を、平衡感覚と疾走感をもって追求する。