THE北斎 ―冨嶽三十六景と幻の絵巻―

　すみだ北斎美術館が「THE北斎 ―冨嶽三十六景と幻の絵巻―」展を開催。同館が所蔵する葛飾北斎の二大名品「冨嶽三十六景」シリーズと、開館記念展で約100年ぶりの再発見として話題となった幻の絵巻「隅田川両岸景色図巻」を中心に、北斎作品約100点を前期・後期に分けて展観する。

　また本展では初の試みとして、《冨嶽三十六景 山下白雨》の摺りの状態が異なるものや変わり図を比較して展示。さらに、錦絵《桜に鷹》の制作に使われたとみられるオリジナルの版木を使用した《葛飾北斎「桜に鷹」ほか四面版木火鉢》を初公開する。

　すみだ北斎美術館が誇る「これぞ北斎」と呼ぶにふさわしい錦絵、摺物、版本など、合計約100点が揃う本展。北斎の名作の数々を通して、日本の四季の美しさ、江戸時代より観光スポットとして知られる隅田川周辺の名所を巡りながら、北斎のたぐいまれな筆力と発想力を紹介する。