EXHIBITIONS

玉山拓郎「Anything will slip off / If cut diagonally」

2021.07.17 - 08.14, 2021.08.26 - 09.04

玉山拓郎「Anything will slip off / If cut diagonally」展示風景 ANOMALY 撮影=大町晃平

玉山拓郎「Anything will slip off / If cut diagonally」展示風景 ANOMALY 撮影=大町晃平

玉山拓郎「Anything will slip off / If cut diagonally」展示風景 ANOMALY 撮影=大町晃平

玉山拓郎「Anything will slip off / If cut diagonally」展示風景 ANOMALY 撮影=大町晃平

 新進気鋭のアーティスト・玉山拓郎の初となる大規模個展「Anything will slip off / If cut diagonally」がANOMALYで開催される。

 玉山は1990年岐阜県多治見市生まれ。愛知県立芸術大学を経て、2015年に東京藝術大学大学院を修了し、現在は埼玉を拠点に活動。日用品や家具などのファウンド・オブジェクトを用い制作したスカルプチャーや、映像作品を空間に配置し、鮮烈な照明灯によって絵画的空間をつくり出す。

 本展は、空間構成を試験的にインターネット上で行ったプラン展示「When I was born when I was born」と、パラレルに見ことができる「現実空間=ギャラリー」での展覧会。現実世界のものの在り方や振る舞いを規定している「重力」を、最少の手つきですり替える。

 90度回転した床、あらぬ方向に歪曲し、壁から唐突に突き出たうな垂れている「フロア」ランプ、ギャラリーの床の「地平線」とは違う角度で「水平線」を描く、グラスの中の固まった水など。ニュートン力学に支配された世界では起こり得ないこれらの状況を、玉山は極めてアナログな手法でつくり出す。

 加えて本展では、作家や作品などの固有名を表象・代理することについて考察・研究を行うC2D(シー・ツー・ディー)と、玉山拓郎の2人によるアーティストユニット「White Waters」が、インスタレーション《I ALONE CAN FIX IT》をANOMALYの会場通路部分で展開する。

※ANOMALYでは、2021年8月14日に好評のうちに閉幕した玉山拓郎「Anything will slip off / If cut diagonally」展を、期間限定で再開。追加の会期は8月26日〜9月4日。