EXHIBITIONS

特別展 ウィリアム・モリス

原風景でたどるデザインの軌跡

2021.06.26 - 08.29

ウィリアム・モリス(デザイン) 柘榴あるいは果実 1866頃 モリス・マーシャル・フォークナー商会 Photo ©︎ Brain Trust Inc.

ウィリアム・モリス(デザイン) いちご泥棒 1883 モリス商会 Photo ©︎ Brain Trust Inc.

ウィリアム・モリス著『世界のかなたの森』 ウィリアム・モリス ケルムスコット・プレス Photo ©︎ Brain Trust Inc.

織作峰子(撮影) 赤煉瓦の館 Photo ©︎ Mineko Orisaku, ©︎ Brain Trust Inc. Thanks to the National Trust Red House, Bexley, London

 特別展「ウィリアム・モリス 原風景でたどるデザインの軌跡」が奈良県立美術館で開催される。

 ウィリアム・モリス(1834~1896)は、芸術家、詩人、作家、思想家、社会運動家など、多彩な分野で活躍し、19世紀のイギリスを代表する偉人として知られている。モダン・デザインの父とも称され、芸術と生活の統一を目指してモダン・デザインを提唱した「アーツ・アンド・クラフツ運動」を先導した。

 19世紀後半のイギリスで興ったアーツ・アンド・クラフツ運動は、芸術的な職人の手仕事で日常生活に美的な豊かさともたらそうとした運動。モリスは「住まい」や「働いた場所」など、その時々の環境と深いつながりを持ち、制作活動を行った。

 本展では、これまで顧みられることのなかったモリスの幼少期や学生時代にはじまり、晩年に至るまで、デザイナーとしてのモリスの生涯をひも解くもの。モリスと周囲の仲間たちによるデザイン・工芸作品80点に加え、写真家・織作峰子が撮影したモリスにちなむ風景を組み合わせ、そのデザインの軌跡をたどる。

 なお第6展示室の「ウィリアム・モリスを愛でた富本憲吉─館蔵品から」では、奈良県出身で近代陶芸の巨匠・富本憲吉(1886~1963)の作品を展示する。富本はモリスの芸術思想に傾倒して20世紀初頭にイギリスへ私費留学をし、モリスを日本へ紹介した先達のひとり。洋の東西を越えて近代デザイン・工芸に注がれた情熱を紹介する。