EXHIBITIONS

築山有城「Exhibition 2021」

2021.07.02 - 07.31

築山有城 score #01 2021 © Yuki Tsukiyama

築山有城 score #04 2021 © Yuki Tsukiyama

 彫刻家・築山有城の個展「Exhibition 2021」がTEZUKAYAMA GALLERYで開催される。

 築山は1976年兵庫県神戸市生まれ。2000年に京都造形芸術大学芸術学部美術科彫刻コースを卒業し、現在に至るまで出身地を拠点として、関西を中心に精力的に活動。築山が扱う素材は金属や樹脂、木、塗料など多岐にわたるが、制作の出発点はつねに素材そのものにある。

 築山は、「遊び」と呼ぶ実験を繰り返すなかから素材固有の特性をとらえ、それを作品主題の一部とするという一貫した姿勢を見せるとともに、作品を構成する要素はシンプルでありながらも、ひとつのスタイルに固執せず、つねに好奇心と柔軟な思考を作品制作へとつなげている。

 轆轤(ろくろ)の回転を用いて描画を試みた平面作品や、総重量250キログラムの楠の木塊を手鋸で6分割にした彫刻作品など、築山が選択する素材や手法は様々。ストイックなまでに素材と向き合いながら、途方もない反復行為を繰り返す築山の制作行為そのものが、作品を形成するうえで重要な要素となっている。

 TEZUKAYAMA GALLERYでは2017年の個展を皮切りに、10年間にわたって築山の新作展を開催する「Exhibition Project」をスタート。同プロジェクトの5回目にあたる本展では、「Exhibition 2017」で発表した作品群「paint it flood」を制作する過程から着想を得たと語る、新作の平面作品を中心に展示する。