EXHIBITIONS

菅 木志雄「集められた〈中間〉」

菅木志雄 景素 Scene of Elements 2020 © Kishio Suga

菅木志雄 結因果 Connected Causes and Effects 2020 © Kishio Suga

菅木志雄 空傾 Voids of Inclination 2021 © Kishio Suga

菅木志雄 景潜果 Scene of Latent Effects 2020 © Kishio Suga

菅木志雄 対領地 Confronting Territorial Earth 2020 © Kishio Suga

菅木志雄 依中 Dependent Interior 2020 © Kishio Suga

 戦後日本美術を代表するアーティストのひとり、菅木志雄の新作個展「集められた〈中間〉」が開催される。本展は小山登美夫ギャラリー(6月5日〜7月10日)、スパイラルガーデン(6月7日〜13日)での同時期開催。

 菅は1960年代末~70年代にかけて起きた芸術運動「もの派」の主要メンバーとして活動。作品の素材それ自体や「もの」に目を向けてきた菅は、また、インドの中観哲学における「空の思想」や京都学派の論考、日本の作庭などに共鳴した制作において独自の思考を深化させている。50年以上にもわたり第一線で活躍し、1968年の初個展以来、国内外で約400以上のもの展覧会に参加。今年12~2月には、出身地にある岩手県立美術館で大規模回顧展「開館20周年記念 菅木志雄展 〈もの〉の存在と〈場〉の永遠」を開催予定だ。

 本展では菅は、「ものは無常で流動的なものであり、作品はそのプロセスである」ということを焦点に作品を展開。ギャラリースペース奥の部屋全体を使ったインスタレーションと、壁面の立体作品の新作を発表する。

 立体作品《景素》《場空》では、端に置かれた数個の枝の断片と断片、そのあいだを小さな石や木片が自由に軌跡を表しながら連なり並ぶ。その連続性は、ものが意思を持って動いた結果であるかのように、それぞれ異なる様相を表し、無限のリズムやエネルギーが作品の枠を超えていくさまを思わせる。

 いっぽう新作のインスタレーション作品《集空果》は、石とロープという限りなくシンプルな「もの」が部屋全体に縦横無尽に放たれ、果てしない連続性と空間性が、見るものの意識に働きかける。

 菅は、「もの」は一定にとどまっているのではなく、時間経過とともに動き変容する無常であるととらえており、本展においてその「もの」が持つプロセスの集合体が「作品」であることにフォーカスする。

※本展は東京都の要請に従い、会期中の土曜日のみ予約制。詳細・最新情報は公式ウェブサイトへ。