EXHIBITIONS

京芸 transmit program 2021

棒立ち 「たとえばここに飾るとして」(米原市醒井宿資料館、滋賀、2019)での展示風景

大槻拓矢 はぬけの実記 2020

岡本秀 幽霊の支度 2019 撮影=大島拓也

北浦雄大 再生 2021

 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAが今年も「京芸 transmit program」を開催する。本展は、京都市立芸術大学卒業・大学院修了3年以内の若手作家のなかから、いま@KCUAが一番注目するアーティストを取り上げるプロジェクト。今回は、大槻拓矢、岡本秀、北浦雄大の3名が参加する。

 写生や模写から得た諸物を画面に配置することの行為性に着目しながら、図像としての絵画について考察する大槻拓矢、美術史を主題に古典絵画から現代の視覚メディアまでの幅広い平面表現を研究しつつ、日本画の技法・素材を使用した絵画作品を描く岡本秀、縄文時代より続く日本の自然への信仰・生命・精神などにインスピレーションを得ながら、それらを独自の感覚で表現した漆造形によって現代の世界に接続する北浦雄大。

 3名の作家は個人の制作と並行して、「僕らも棒立ち、観客も棒立ち」をコンセプトとしたバンド「棒立ち」として活動しており、本展ではグループとしての展示も行う。

 行為・空間・人・歴史などと自らの制作との関係性から同時代における表現のあり方を模索する、次世代のアーティストたちに注目してほしい。

※京都府への緊急事態宣言発令により、2021年4月25日〜5月31日まで臨時休館。これに伴い、本展を再構成した展示を6月12日〜7月11日に開催予定。詳細・最新情報は公式ウェブサイトへ。