EXHIBITIONS

岡田杏里「Soñar dentro de la tierra / 土の中で夢をみる」展

岡田杏里 ヒトの心の構造について 2019 個人蔵 © Anri Okada

岡田杏里 Soñar dentro de la tierra 2021 作家蔵 © Anri Okada

 ポーラ美術館のアトリウム ギャラリーで若手芸術家を紹介してきた「HIRAKU Project」。11回目となる今回は、日本とメキシコを拠点に活動するアーティスト・岡田杏里を迎える。

 岡田は1989年埼⽟県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科卒業。2014年に⽯橋財団国際交流油画奨学生としてメキシコ、グアテマラへ留学し、16年にはポーラ美術振興財団在外研修員として、ベラクルス州立大学美術研究所(メキシコ)で研修。19年からはメキシコ国立自治大学UMAMに留学し、以降、日本とメキシコを拠点としている。国内外での個展開催やグループ展への参加、滞在制作のほか、壁画アートプロジェクト「ヘキカキカク」を通じてメキシコ、グアテラマ、ネパールなど世界各地でパブリック・アートとしての壁画を制作するなど、多方面で活躍している。

 メキシコやグアテマラへの留学を経て、訪れた土地の文化や風習、非日常の風景、先住民の神話や詩を行き来しながら作品を描くようになったという岡田。本展では、メキシコで制作された最新作33点によるインスタレーションを中心に、絵画作品や立体作品などもあわせて発表する。

 目玉となるのは、縦75×横75センチメートルのキャンバスを33点ほど組み合わて実現される、壁画のインスタレーション。およそ縦3×横10メートルもの大きさに及ぶこの壁画では、メキシコの地で培われた想像上の森を舞台として、植物や生物、そして人間の形象が交錯する。

 自然と生命との関係をめぐるテーマは、岡田がこれまで主たる関心のもとに追求してきたものだ。「土の中で夢をみる(=Soñar dentro de la tierra)」という展覧会のタイトルは、先史時代から育まれた豊かな文化の残るメキシコでの滞在を通じて、作家自身のテーマが迎えた新たな展開を示している。